オンラインの片付けサポートをやってみてわかった課題

神奈川県横浜市で整理収納アドバイザーの資格を活かし、片付けコラムニストとして活動していることです。
片付けコラムニストの仕事を続けるかたわら、オンラインの片付けサポートを始めようと思っています。その前準備として、ライターのオンラインコミュニティのラジオを利用させてもらい「オンライン片付け相談会」をやってみました。

やはりオンラインだと現場と違う点が多いのは予想していましたが、思った以上に難しいですね。そのときに感じたことをまとめてみました。
オンライン片付けサポートに興味のある整理収納アドバイザーの方、オンライン片付けサポートを依頼してみたいと思っている方の参考になれば幸いです。

オンライン片付け相談会の進め方

オンライン(ラジオ)による片付け相談会は以下のように進めていきました。

では具体的な流れを説明していきます。

事前準備

片付け相談のハードルを下げるために、あまり細かいルールは決めませんでした。事前の質問フォームは用意してありましたが、回答者はゼロ。事前準備としておこなったのは告知と募集後のヒアリングの2つです。

告知は以下のように出しました。

【片付け相談会やります!】
お部屋全体といった抽象的なアドバイスは時間的に難しいので、お悩みの場所をピンポイントで教えてください。 事前にDMで片付けたい場所の写真を何枚か送っていただけるとより具体的なアドバイスができます。(なくても大丈夫ですが一般的なアドバイスになってしまうかも)
場所に限らずマインド的な相談でもOKです。
例:「子どもはどうすれば片付けるようになるの?」 「片付けたいと思ってもどこから手をつけていいのかわからない」など

告知を出したのは開催前日。DMでメッセージと画像2枚を送ってくださった方がお一人(Cさん)いました。寝室のクローゼットの相談です。

DMでCさんに簡単なヒアリングをおこない、整理の仕方や改善すべき点、ざっくりとした収納提案を考えようと思いましたが、やはり画像2枚では情報が不十分。Cさんにお願いして、クローゼットのサイズを測ってもらいました。

さすがライターさんだけあって、何も収納されていない状態のクローゼットにサイズを書き込んだ画像を送ってくださいました。これが一般のお客様だったら、おそらくここまでやってもらうのは無理だったでしょう。

というわけで3枚の画像をもとに、一晩で改善策を考えました。

現場との違いはココ!
現場の場合は、実際に出向いてヒアリングをおこない、収納の計測ができます。ですが、オンラインの場合は画像を送ってもらい、相手に計測してもらう。必ずしも知りたい情報が得られるわけではありません。この差はかなり大きいですね。

【片付け相談会】当日の流れ

そして翌日。ラジオに繋ぎ、相談会開始。
公開ラジオなので、相談者さん本人だけでなくリスナーもいます。10人くらいはいたでしょうか。

Cさんへのアドバイスを始める前に「片付けの基本」をレクチャー。


片付けとは「どうすればキレイに収納できるか」と考えている場合が多いので、いきなりモノを整理する話からすると面食らってしまう人もいます。なので「収納を考える前にこれだけの過程があるんだよ」と説明させてもらいました。
ここで整理収納の流れを把握してもらうのはとても大切!必ず盛り込んだほうがいいですね。10〜15分くらいかけてざっくりとお話ししました。

それからCさんにアドバイス。クローゼットにサイズが書き込まれた画像のみをリスナーの皆さんに共有して、話を進めていきます。クローゼットといえど、範囲は広いので話があちこちに飛びがちになってしまったのは反省点です。

アドバイスは約30分ほど。残り時間で、リスナーさんからの質問にも答える形を取りました。

質疑応答で感じたこと

リスナーさんからの質問はコメントを入れてもらう形で受け付けました。ですが、やはりテキストだけではイメージしにくいんですよね。1枚でもいいので画像は必要だと感じました。
(後日、画像を送ってもらい、次回のコンサルにしたいと思っています)

質問が出てくるまでの時間は、整理収納についての考え方を話して待つ形に。1人でずっと喋り続けるのは大変でした。相槌役がほしかった…

沈黙にならないよう、整理収納アドバイザー2人で話しながらアドバイスを進めていくのもいいかも…!

整理収納アドバイザーさんと協力して相談会をやってみるのもいいなと思いました。

相談者さんからの感想

ラジオによる片付け相談会を終えたあと、Cさんから感想をいただきました。

片付けの順番も教えていただけたので「これだったらできそう!」と、ズボラな私でもやる気になれました! まずは中身を出すところから進めていきますね。
収納の形に合わせた具体的なアドバイスも、すごく参考になりました。 不便なクローゼットが使いやすくなりそうな予感です!
というか、スゴすぎ!! 3枚しか写真を送っていないのに、私の片付けの傾向とかバレバレですし。プロの視点に目からウロコ落ちまくりです。

実際に現場に行かないとできないことも多いですが、たった1時間で「片付けたい!」という気持ちになってもらえて、とても嬉しかったです。

本格的なオンライン片付けサポートは段階を経て

コロナ禍において現場で片付けサポートをするのが難しくなってきました。そのため、オンラインでもできる片付けサポートの需要が高まっているのを感じています。
とはいえ、いきなりオンラインで本格的な片付けサポートを依頼するのはお客様にとってはハードルが高いと思います。私自身「いきなり依頼できるか?」と考えたら、たぶん依頼しないだろうな、と。
ですから、その前に、こういった形の相談会をやるのはとても有意義なのではないでしょうか。

相談会という形で片付けへの一歩を踏み出してもらったうえで、もっと具体的なアドバイスがほしいと思われたお客様にさらに一歩踏み込んだサポートを提供する。整理収納アドバイザーもお客様も、お互いの安心感を得られるのが相談会のメリットです。
今後、オンライン片付けサポートをスムーズにやっていくためにも、もう少しお試しで相談会を続けてみます。

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